この声は誰のものなのか
暑い。あつい。熱い。
なんと言っても暑いのだ。
そしてなんとも熱いのだ。
去年の夏は新しい宝物を見つけてテレビドラマに釘づけだった。
今年の夏はそんな自分をすごく懐かしく感じるくらい彼らは突っ走っているようだ。
先月、私は初めて彼らのCDを購入した。そのCDを持ってレジまで行くことが若干、いやかなり気恥ずかしかったがなんとなく、手に入れてきちんと聴いてみたくなったからだ。
ついに私の部屋にアイドルのCDがやってきた。そしてこの部屋に住まうのだ。私にとってはかなりかなりぶ厚い壁をぶっ壊す行為。しかし今となってはこの行為、間違ってはいなかったのだ。
かわいらしくて、さわやかで、かっこよさげで愛おしくて、そして前向きな気持ちになれるようなアルバムだった。
そして最近はそのアルバムの中のただ1曲だけを毎日猛リピートで聴いている。
ある曲のワンフレーズをうたうその声に完全にやられてしまったのだ。
*君のかじかむ手を 温められるのが僕じゃなくても
*ついに君が僕にYESをくれなくても
私の聴覚がイカレてなければこの2つ、うたっているのは同一人物だろう。
いったい誰なんだ。ホレてしまったじゃないか。
確率は1/9ということになる。
いや、それにしても驚いた。こんなきれいな声を持っている子がいたのか。
いまやこの声を聞くためにこのアルバムを買ったと言ってもいいくらいだ。
きっとこの子たちのことを大好きなひとは、すぐにこの声が誰のものなのかわかるのだろう。
こうなったらあと100万回聴いてこのきれいな声の持ち主を探しあててやろう。
もう一度書くが確率は1/9だ。おもしろくなってきたじゃないか。
去年の今頃は知人との会話の端々に「じっちゃんの名にかけて!」とつけて鬱陶しい思いをさせてしまったが、今年の夏は「この声いいでしょ?」と何回もこの曲を聞かせることとなりそうだ。
去年の夏と今年の夏。
きっと彼らにとって駆け抜けるスピードが変わったのではないだろうか。
そしてもうすぐ大仕事も待っているようだ。
その時にはこの声が誰のものなのか、謎も解けているだろう。